Hybrid utility

built to last

電動モーターと電動アシスト技術の最新開発により、荒れた路面でも、より大きな荷物を載せて長距離走行することが可能になりました。しかし、その分だけ車重が増えて、ホイールとホイールを構成するパーツにかかる負荷も大きくなります。DT SwissのHybrid Utilityホイールは、こうした物理的応力の増加に対応するために特別に開発・テストされています。最大システム重量180kgに対応したこのホイールは、長期間の信頼性と優れた耐久性を提供します。

開発課題

代理店や販売店からのフィードバックを検討した結果、eツーリングバイク用のホイールは、ユーザーに長年信頼してもらうために特定の基準を満たす必要があることが分かりました。この種のeバイクでは車重やトルクが大きくなることを考慮してホイールを強化しないと、スポーク穴の辺りでリムに亀裂が生じたり、長期的にはスポークが折れたりする可能性があります。このようなダメージは、システムにかかる重量負荷の増加だけでなく、凹凸の激しい走行路面やタイヤの空気圧などが原因で生じる場合もあり、ホイールの寿命と性能に大きく作用します。HU 1900 SPLINEは、こうしたリスクを抑えるために、最大システム重量180kgに対応するよう開発・テストされており、リム側壁が厚めの変形しにくいリムと、2.34mm強化ヘッドの破断しにくいスポークを組み合わせているのが特徴です。ホイールの信頼性は組み立ての質に左右されます。すべてのホイールは、専門的な訓練を受けたホイールビルダーにより手組みされており、あらゆる走行状況で常に一定のスポークテンションを確保するようになっています。

強化リム

理想的とは言えない路面上では、システムの総重量(自転車+ライダー)が大きいと走行時にリムが永久変形を起こす可能性があります。このときリムとスポークにかかる動的負荷は、リムとスポークテンションによって打ち消されます。つまり、リムの変形が大きくなるほど、スポーク穴に動的応力がかかり、リムの耐久性、ひいてはホイールの耐久性に影響を及ぼすことになります。実環境で記録された負荷に基づいたラボテストと最新のFEM(有限要素法)解析の結果、リム高がリムとホイールの全体的な耐久性に強力なプラスの効果をもたらすことが判明しました。リムの断面の高さが高いほどリムの剛性が高く、大きな負荷がかかっても変形しにくくなります。HU 1900 SPLINEでは、DT Swissは比較的軽量で耐久性に優れたリムを開発しました。

強化スポーク

動的応力に関しては、スポークのヘッドにもリムの場合と同じ原理が当てはまります。高い重量負荷では、ヘッドに継続的な動的負荷がかかります。この弱点に対処するために、DT Swissはヘッド径を2.34mmまで強化し、システムの総重量が増えても耐性を確保できるようにしました。スポークの出力張力も、重要な役割を果たします。そのため、ホイールを構成するパーツにかかる最大負荷を低く抑えるためには、あらゆる走行状況で一定のスポークテンションを確保することが不可欠です。知識はもちろん、正確さがなければ適切なホイールの組み立てはできません。DT Swissのホイールはすべて、スポークテンションに細心の注意を払い、100%手作業で組み立てられています。

スポークテンション: 隠れた力

 

スポークテンションは、ホイールの品質を左右する重要な条件です。この隠れた力が、ホイールの耐久性を高め、システムの重量に耐える強度を生み出しているのです。ホイール作りの技術は、スポークテンションを既定の最大値にできるだけ近づけ、スポーク間の張力の偏差をできるだけ小さくすることにあります。 

スポークテンション: 隠れた力

ホイールに十分なプリロードを均等にかけた場合、荷重は車輪の上半分のほぼすべてのスポークに分散されます。この部分では個々のスポークの張力が高く、下の接地面の付近では張力はやや低くなります。つまり、ホイールが1回転する間に、それぞれのスポークが最大で1回ずつ、負荷を受けることになります。29インチのホイールの場合、1kmのコースではこの現象が約430回起こります。 プレロードが全体的に低すぎると、スポークに完全に負荷がかからなくなることがあります。その結果、スポークがさらに緩んでより大きな荷重を受け、ホイールは不安定になります。一方、最大負荷時に張力が高すぎると、例えば荷物を積んだ自転車で地面の穴の上を走ったりしたときに、スポークにかかる応力が大きすぎてスポークを塑性変形させる原因となります。スポークの過度の伸長により張力が低下し、ホイールの安定性が失われます。

ハブシェル & フリーハブ

eツーリングバイクはバッテリーとモーターを搭載するため、従来のツーリングバイクよりも重量が増える傾向にあります。ハブシェルの強化により、モーターによる高い駆動トルクや、最新モデルの重量増加に伴って増加する制動トルクへの耐性を高め、ハブの強度と信頼性を向上させています。モーターとクランクのトルクは、チェーンを介してカセット、そしてフリーハブボディに伝達されます。ハイブリッド・フリーハブボディには、特殊な焼入れ鋼が使用されています。この特殊な硬化鋼により、従来のアルミ製フリーハブボディに比べて高い強度を実現。加えて、疲労強度も高くなっています。つまり、負荷サイクルが多くなり、加速時に最大荷重が発生しても、スチール製のフリーハブボディは表面の小さな傷や摩耗に強いのです。

RATCHET LN

HU 1900 SPLINEホイールには、370ハブと、フリーハブシステム「ラチェットLN」を搭載しています。このシステムでは、前面全体が噛み合って荷重を広い面に均一に分散させるため、点荷重が非常に小さくなります。これが、ラチェットシステムハブが高い信頼性を誇る理由です。この18Tラチェットは硬化鋼製で、eツーリングバイク用に最適化されており、高い耐久性を発揮します。

拡張テスト

拡張テスト。信頼できるライディング

長年の経験を誇るDT Swissは、テストに関する知識も豊富です。 ​専門家のグローバルなネットワークを通じて、DT Swissは数多くのプロトタイプを作成する能力があり、実験室でのテストに関しては明らかに有利です。 これらのテストは、フィールドやライフサイクル全体でホイールが耐えなければならない状況にできるだけ近づけるために行われます。 テストセンターが最先端の技術を備えていても、現実世界の危険を100%再現することはできません。だからこそ、記録されたデータを評価し、期待以上の結果を出すために、フィールドテストは数多く、長く行われるのです。

拡張テスト。ハイブリッド・ホイール

eツーリングバイクはシステム重量が大きいため、従来の非電動式グラベルロードバイクやトレッキングバイク、モビリティバイクと比べて一般的に負荷が高くなる傾向にあります。さらに、電動アシストで、重い荷物を載せてより少ない労力で長距離を走行することができます。そのため、DT Swissは、ASTM F2043カテゴリー2の適用範囲に基づいて、ハイブリッド専用のテスト要件を設けています。 ​

DT SwissのHybrid Utilityホイールは、DT Swiss社内テスト基準に定められた一連のテストに合格しなければなりません。適用されるテスト方法は、他のホイール製品と比較して、より高い負荷とより多くの負荷サイクルを反映しており、eツーリングの厳しい走行条件の下で十分な強度と耐久性を確保しています

拡張テスト:ハイブリッドスポーク

動いている自転車の車輪には、さまざまな負荷がかかります。スポークの場合、最も一般的な荷重は引張力です。この力はケースごとに異なる場合があり、例えば、使用中の車輪が1回転すると、各スポークは異なる変化する引張力に直面します。

このようなスポークへの負荷の増加は、主にホイールにかかる半径方向の力の増加、ドライブやブレーキのトルクの増加によって起こります。

そのため、ハイブリッドホイール特有の高い要求に応えるために、DT Swissハイブリッドスポークはヘッド部分を強化し、クラシックなスポークと比較して30%の耐引張り強度を実現しています。

拡張: ハイブリッド・ハブのテスト

重いeツーリングバイクを短時間で始動させるには、場合によっては高い駆動トルクが必要です。また、減速するためにブレーキをかけると、ホイールを介して制動トルクが発生します。​ ​

システムの重量が増加し、使用時の負荷サイクルが増加することで、ハブにかかる負荷も高くなります。モーターの出力が増えると、駆動トルクが大きくなります。システム重量の増加は、eツーリングバイクを減速させるために必要な制動トルクの増加につながります。    ​ ​

新しいHU 1900 SPLINEは、そのような要求に応えるために最適化されています。

ダニエル・ベルガー チーフ・プロダクト・オフィサー

ハイブリッド革命

«私は、電動アシスト自転車は自転車界に革命を起こすだろう、と当初から感じていました。現在、eバイクは、トレッキングバイクやシティサイクルなどのサブカテゴリーがさらに進化し、SUVライクなeグラベルロードバイクなどの新しいカテゴリーも続々登場しています。​ ​ 2017年、 DT Swissは、eMTBバイクの厳しい要求を満たすために特別に設計された強化ホイールを発表し、市場の開拓に貢献しました。その間に得られた経験は、現在、Hybrid Utilityホイールカテゴリーの開発に活かされています。今日、eツーリングバイクは、性能が向上しただけでなく、幅広い用途を満たし、さまざまな地形で日常的に活躍しています。​ ​ だとすれば、自転車のパーツに日々かなりの負担がかかっていることは明らかです。Hybrid Utilityホイールは、こうした状況をすべて考慮して作られています。長持ちするように。.»

ニルス・ヴァーホーベン
プロダクト・マネージメント・マネージャー ホイール&コンポーネント

ハイブリッドの進化

«自転車整備士としての経験から、荷物の運搬に使われる、あるいは単に使用頻度が高いeバイクは、かなりのストレスを受け、手入れも十分でないことは知っています。私の考えでは、そこでメンテナンス間隔を短くするのは間違ったアプローチだと思います。むしろ、業界はもっと耐久性のある製品を設計するよう努力すべきであり、Hybrid Utilityの背景にあるのはまさしくそうした考え方です。​ Hybrid Utilityは、チャレンジ精神旺盛のeツーリングライダーのために作られたホイールセットで、さまざまなコンディションに対応し、毎日の通勤や買い物からオフロードまで幅広い用途に集中できます。将来、何らかの制限が生じたとしても、それはホイールであってはならないのです。​ リムの剛性が各段に向上したことでリムが変形しにくくなり、荷重が大きくてもスポークテンションが高いレベルに維持されます。これは、ホイールの耐久性にきわめて有利に作用し、競合製品と比べて非常に長い耐用年数を実現しています。 これこそ、当社製品のコアバリューである「Built to Last」なのです。.​»

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HU 1900 SPLINE®

  • セット当たり希望小売価格(米国$) 最低:$ 579
  • セット当たり重量 以降 2319 g
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