Ratchet EXP
のメンテナンスに関する注意事項

DT Swissのお客様へ

新しいEXP技術の導入により、DT Swissは、25年にわたり構築してきたスターラチェット技術をもとに、信頼性とかみ合い精度に関してさらに進化した製品を市場にお届けしています。

この高水準の精度を実現するには、単一コンポーネントの設計、製造および組み立てにおいても、それと同等の高い精度が要求されます。これらの単一部品の製造時には、標準化された厳密な品質保証および品質管理プロセスに従っていますが、新しいRatchet EXP Systemについては、すぐには説明のつかない、いくつかの通常とは異なるサービスケースが発生しました。

 

詳細な材料分析および製品分析の結果、従来の定評あるシステムではまったく正常範囲内であるラチェットの表面仕上げのばらつきにより、新しいRatchet EXPシステムの摩耗部品の早期摩耗が発生する可能性があることが結論づけられました。個別のケースでは、この早期摩耗がかみ合いの制限を引き起こす可能性がありますが、該当する摩耗部品を交換すれば解消できます。

また、製造および品質保証管理をさらに進歩させることで、表面品質のばらつきの低減を実現しました。これにより、今後はこれまでのDT Swiss製品と同じレベルのかみ合い信頼性と製品の耐久性が確保されます。

DT Swiss製品の品質および信頼性に対してお客様からご期待をいただいていることは承知しております。私たち自身も当社の製品に対して高い期待を寄せています。そのため、この早期摩耗がライディング体験に悪影響を与えてしまった場合にお客様が残念に感じられるお気持ちも重々承知しております。心よりお詫びいたします。

ご要望に応じて、無料の検査およびサービスを実施しておりますので、以下のお問い合わせフォームから、または最寄りのDT Swissサービスセンターまでご連絡ください。  また、月曜日から金曜日の8:00~12:00および13:30~17:00まで、こちらの電話番号(+800 0000 1994)でもお問い合わせを受け付けております。

マニュアル

こちらからマニュアルにアクセスいただけます。

対象製品:

Ratchet EXPシステムのみが対象製品です。RatchetおよびRatchet LNのラチェットは同じ表面仕上げを施していますが、早期摩耗は発生しておりません。フリーハブボディ上に"Ratchet EXP"という文字があるのがRatchet EXPシステムです。

このフリーハブシステムは2019年から市販されており、以下の製品に取り付けられています。

DT Swiss標準製品:

ARC 1100 / 1400 DICUT
PRC 1100 DICUT Mon Chasseral
XRC 1200 / 1501 SPLINE
XMC 1200 / 1501 SPLINE
EXC 1200 / 1501 SPLINE
180 Components hub
240 Components hub
SERVICE KIT RATCHET 36T EXP W/O TOOL
SERVICE KIT RATCHET 54T 180 EXP W. BEARINGS
SERVICE KIT RATCHET 54T 240 EXP W. BEARINGS
SERVICE KIT RATCHET 54T EXP W/O TOOL

 

製造コードの中央に「0」または「9」があるハブのみが対象となります(例:「0」または「9」)。P2079940 308 DTP N 10027719。これらの数字がコードに含まれるハブのみ、標準的な表面条件を持つ内装を備えているため、早期磨耗が発生する可能性があります。それ以外の製品は影響を受けません。

メンテナンスとお手入れ

取扱説明書に記載されている推奨メンテナンス頻度を守ることは、フリーホイール システムを長期間にわたって完璧に機能させるための必須条件です。当社のハブは、通常の条件下で使用する場合は1年に1回、過酷な条件下(断続的、または頻繁に埃、雨、雪などの影響を受ける環境下)で使用する場合は3ヶ月に1回、メンテナンスを行うことを推奨しています。ハブのメンテナンスとお手入れを行う際は、テクニカルマニュアルで指定されている工具と潤滑剤のみを使用してください。

メンテナンスが不十分だったり、メンテナンスを行わなかったりしたことが原因で問題が発生した場合、当社は保証請求をお断りする権利を有します。

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Ratchet EXPのメンテナンスおよびチェック

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